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品質 改善活動

問題のみつけかた

「問題がないことが一番の問題」
という言葉は皆さんも聞いたことがあると思います。

また、「最近のモンは問題意識がない(低い)」や
「危機感がない(足りない)」などという言葉も耳にします。

うなずいた皆さんに質問です。
「問題」をわかりやすく説明してください。
「問題意識がない(低い)」人や「危機感がない(足りない)」人にわかるようにお願いします。

ここでは、問題を次のように定義します。

「問題」とは「現状」と「あるべき姿(状態)」との「差」である。

こんなイメージです。
「差」は「ギャップ」でもよいと思います。
この「差」が大きければ大きな問題。
小さいければ小さな問題。

問題を見つけることができない人たちは、大きく3つにわけることができます。

まず、現状はわかっているけど、あるべき姿がわからないタイプ

次に、あるべき姿はわかるけど、現状を把握できていないタイプ

最後に、現状もあるべき姿もわかっていないタイプです。

でも、この「現状」や「あるべき姿」がバラバラだと
その「差」も変わってしまうので「問題」の悩ましいところです。

もちろん、経営者と従業員では、「現状」の見える範囲や見え方が違います。
同様に「あるべき姿」も全く違います。

そこで、「現状」や「あるべき姿」のものさしを同じにする必要があります。

このものさしがより「客観的」であることが重要です。
見る人によって評価が変わる「主観的」であってはよろしくないということです。

お金は誰が見ても500円は500円で100万円は100万円です。
(その価値をどう考えるかは今は置いておきます)
500円あれば110円の中華まんが4個買えて60円のおつりがくる。
100万円であれば110円の中華まんが9,090個買えて100円おつりがくる。
的なイメージです。

「あるべき姿」も同じように考えます。

お金で例えて何ですが、お金は簡単。
品質保証はお金だけで割り切れないので、ここが難しいし面白いところなんです。

同じ業種、同じ規模であっても同じでないことが多い。
奥が深いです。なので3現主義で現場に行って、現物を見て、現実を知る必要があるのです。

嘆く前に一度振り返ってみてください。
現状のものさしは共通認識になっているかな?
あるべき姿としてつくった手順書やマニュアルは同じものさしでつくられているかな?
そして、現場に行ってみてみてください。
1日立ちんぼする気持ちで。(可能であれば椅子持参が良いと思います^^;)
何日か続けてみることで必ず見えてくるものがります。

自分以外は自分ではないのです。
自分だけでは品質保証はできません。
ものさしをお揃いにして、問題をみつけることからはじめませんか?

2022年8月6日