改善活動

毎日の業務の中で行っている改善活動ですので、改めて取り組む必要があるのか?という視点でご紹介したいと思います。

個人商店でも従業員を多い組織であっても、改善をしなければ企業活動を継続する事はできないので、どの企業様でも行われていることが改善だと考えます。

改善は必須と考え、社内で改善活動を取り入れて行っている皆さんもいらっしゃるでしょう。これとても効率よく改善できればより早く、よりよい結果で効果が実感できるのですが、やってもやっても手ごたえを感じられない方も多いと思います。

その理由の一つとして考えられる要因は改善活動が目的になってしまって、本来の改善目標や改善すべきポイントがずれているケースが見られます。

改善を行うとトップダウン(経営上層部から従業員へ)で指示をしても、「なぜ改善を行う必要があるのか?」が明確に示されていないので指示を受けた人たちの中で「自由な解釈」が行われます。すると、「忙しいのに、また余計な仕事が増えた」「何か会社がはじめるみたいだから、まぁ言われるとおりにやっておこう・・・」的な空気になります。

こういった状態で運用すれば、本来の目的からどんどんずれてしまい、ますます悪循環になってしまいそうです。

改善活動では「改善の定石」といわれる「QCストーリー」というものがあります。
基本に忠実により効率よく進めるための便利なツールですが、組織によってそのままでは使いにくい場合もあるようです。ツールは道具なので使いやすいように変更しながら自社に合わせれば使い勝手が良くなります。

その前に、なぜ「改善」をする必要があるのか、「目標は何なのか?」をきちんと理解できるまで話し合うことがトップマネジメントに求められることです。繰り返し、繰り返し、100人いれば100人それぞれの受け止め方は違うので、どうやって伝えるかを考える必要があります。「改善目標」は自分都合で変更されてはいけないです。

改善はお客様と自分たちの為に行うものです。小さな改善ができないのに大きい改善はできません。改善はお金をかけずに知恵を出すことでおこなう立派な仕事です。

「改善活動をする余裕なんかないよ」とおっしゃる前に、自社の改善の様子を観察してみてください。日々の小さな改善も形式知として見える化すれば立派な改善活動です。改善で手に入れたノウハウを共有するすることで組織の強化や技術継承の基本です。

今は、スマホやタブレットなど身近なもので記録を残すことができます。せっかく行っている日々の改善を形式知に変換することから改善活動をスタートしませんか?

スモールスタート、スピードスタート。
必ず、従業員が「改善の必要性を認識する」ためのフォローは行ってください。
社長の言葉でお話してくださいませ。時間がかかっても社長自身が「わかってくれた」と感じるまで続けてください。

改善活動はボトムアップ(従業員から経営上層部)です。「次はああしよう」「こうしよう」と活動する従業員たちの発言が聞こえるようになれば、大きな手応えを感じていただける改善になります。改善がうまくいけば仕事が楽しくなります。

2022年7月6日 公開