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コミュニケーション 品質 改善活動

「伝えた」と「伝わった」

何か問題が起こった時に多くの場合「伝えた?」「聞いた?」「知っとった?(知っていた?)」と関係者に確認します。

すると、片方は「言うたばい」といい、もう片方は「聞いとらんばい」となることが多いです。「そんなこと知らんかった·····」というのもよく聞く言葉です。

ですがどちらも本当のことをおっしゃている事が多いのです。と言うより、どれも本当なんです。

これ「伝えた」が「伝わった」になっていないだけの事が殆どです。

私自身は個別対応でお仕事させていただく事が多く、例えるなら家庭教師のようなスタイルです。なので伝わるまで伝えるのが基本です。
「伝えた」のに「伝わっていない」ということはとても不思議なことでした。

しかし、職業訓練の授業やレクチャーのようなスクール形式(塾のような先生一人に、受講者が複数いらっしゃる)での出来事です。
発信する私は一人のはずなのに、受講者の数だけわかったの解釈が違うのです。

「伝わった」内容が皆さん違うんですね。
未熟なわたくしは経験するまでわからなかった事です。

しかも、それまでの経験で「こう言えば伝わる」と思って、話していた(伝えていた)ことが、ある時は大きな共感を呼び、ある時は、ザワザワしたりします。

わたくし自身は、「分かりにくかったくないですか?」「質問ないですか?」とこまめに声をかけます。お相手の表情を観察しながら、「分かってないかも?」と感じると結構、しつこく確認します。相手の状況を確認して例えも変えます。これって、個別対応では出来るけど、塾スタイルだと通用しないのです。もちろん声はかけはするのが、「他の人がいると聞にくい·····」「わかってないの私だけ〜?」となかなか、質問が出てきません。

実際、「伝わっていないなぁ·····」と感じても、終わらなければならない時間は決まっています。終わった後にも対応しますがタイミングは重要です。途中で、迷子になると、多くの場合、最後まで迷子のままなので終わった頃に聞きに行こう…とはならないですよね。

こういった有難い経験から気付きをたくさん頂きました。

1.「伝えた」は「伝えたつもり」と考える

2.万人に理解される「例え」は少ない

3.「伝わった」と判断するのは「伝えた私」ではなく「伝えた相手」である

そんなのは当たり前、と思われるかもしれませんが、本当に未熟な私には衝撃だったのです。

これが、最初の「言うた」「聞いとらんばい」につながるのだなぁ…と。

日常業務で起こる不具合や不適合の原因の多くには、1と3が大きく関係しています。

まずここに気づくと改善のスピードがあがりました⤴加速しました⤴⤴

是正処置や再発防止処置と難しくする前に「伝えた」が「伝わった」になっているかな?と考えてみてください。

簡単なようで奥が深いです。

「なぜわらない!」「なぜ、理解しない!理解できない?」と憤るより、「どう伝えたら伝わるかな?」と建設的に考えるとワクワクします。

手を変え品を変えとやり続けて、伝わったときの達成感は癖になります♪
更に前向きな思考や行動は自分にも相手にもポジティブな影響が大きいです。

本当におすすめです(*´︶`*)