Categories
品質 改善活動

一流はすぐやる…

一流はすぐやる
二流はあとでやる
三流はあとでやろうとする

以前、勤めていいた会社のA社長(現在は会長)がよくおっしゃっていた言葉です。
「かおっちゃん、一流は何でもすぐすっとばい。だけん、なんでん今せんといかんとばい。後でするとは二流ばい。三流は、あとでしょ…て思うだけでせんとばい」
(私に呼び掛けて、一流はすぐやる、だから今すぐ行動しないといけないよ。後でする人は二流といわれるよ。後でやろうと、思うだけで結局やらないのは、三流だよ)
と、二十歳そこそこの世間知らずに、教えてくださっていました。
そのころ私は工場作業の傍ら、社長室の隅をお借りして、品質保証の仕事をやらせていただいておりました。

まぁ、A社長は常に、何でも、『今、すぐ、やる』ことが絶対でした。
こちらの都合はお構いなしに、「今指示したことに対して、今すぐ返答、若しくは対応」しなければ、ご機嫌がよろしくなくなってしまいます。
例えば数字。気になった数字は、今すぐ見たい、見なければならない、方でした。

熊本弁(不安だったので、調べてみましたら、関西から九州南部で使われるようでね…)で「せからしか」という言葉があります。
うるさい、騒がしい、やかまし、面倒臭い、のような意味なのですが…
勤めていたころは「せからしいお方…」と心の中でつぶやいていました(本当にごめんなさい)

ただ、実際に一流といわれる経営者の方々は、何事も「今、すぐ、やる」でした。
行動も、指示も、決断も、なんでも「すぐ」なので、そんな場面に遭遇すると「確かに」とうなってしまいます。

今日もうなってしまう出来事が…
関与先である企業様の第三者認証審査が終わりました。
審査は8月中旬だったのですが、その審査結果の記載された報告書が届きました。という、お知らせを審査報告書が届いたその日のうちにいただいたのです。
すると、その報告を受信した数分後に、改善が完了した旨の報告とエビデンスが担当の方から届きました。

担当の方は、審査後速やかに是正に取り組まれたようです。
以前から、なんでもすぐやる方でしたが、今日の対応は本当にうなってしまいました。もちろん、その企業様のトップマネジメントも、「今、すぐ、やる」社長です。

企業様の従業員の方や職業訓練などで、『フットワーク』が良く、素直でお伝えしたことをすぐ行動に移す方に出会うと、この人はきっと…と感じることがあります。数年前に、そう感じた社員さんたちが今現在管理職になって頑張っている姿を拝見して、『やっぱりね』とうなってしまいます。

『まなぶ(学)』は『まねる』が語源と聞きました。
うなってばかりでは進歩がないので、私も一流をまねて『今、すぐ、やる』を実践している毎日です。



Categories
品質 改善活動

問題のみつけかた

「問題がないことが一番の問題」
という言葉は皆さんも聞いたことがあると思います。

また、「最近のモンは問題意識がない(低い)」や
「危機感がない(足りない)」などという言葉も耳にします。

うなずいた皆さんに質問です。
「問題」をわかりやすく説明してください。
「問題意識がない(低い)」人や「危機感がない(足りない)」人にわかるようにお願いします。

ここでは、問題を次のように定義します。

「問題」とは「現状」と「あるべき姿(状態)」との「差」である。

こんなイメージです。
「差」は「ギャップ」でもよいと思います。
この「差」が大きければ大きな問題。
小さいければ小さな問題。

問題を見つけることができない人たちは、大きく3つにわけることができます。

まず、現状はわかっているけど、あるべき姿がわからないタイプ

次に、あるべき姿はわかるけど、現状を把握できていないタイプ

最後に、現状もあるべき姿もわかっていないタイプです。

でも、この「現状」や「あるべき姿」がバラバラだと
その「差」も変わってしまうので「問題」の悩ましいところです。

もちろん、経営者と従業員では、「現状」の見える範囲や見え方が違います。
同様に「あるべき姿」も全く違います。

そこで、「現状」や「あるべき姿」のものさしを同じにする必要があります。

このものさしがより「客観的」であることが重要です。
見る人によって評価が変わる「主観的」であってはよろしくないということです。

お金は誰が見ても500円は500円で100万円は100万円です。
(その価値をどう考えるかは今は置いておきます)
500円あれば110円の中華まんが4個買えて60円のおつりがくる。
100万円であれば110円の中華まんが9,090個買えて100円おつりがくる。
的なイメージです。

「あるべき姿」も同じように考えます。

お金で例えて何ですが、お金は簡単。
品質保証はお金だけで割り切れないので、ここが難しいし面白いところなんです。

同じ業種、同じ規模であっても同じでないことが多い。
奥が深いです。なので3現主義で現場に行って、現物を見て、現実を知る必要があるのです。

嘆く前に一度振り返ってみてください。
現状のものさしは共通認識になっているかな?
あるべき姿としてつくった手順書やマニュアルは同じものさしでつくられているかな?
そして、現場に行ってみてみてください。
1日立ちんぼする気持ちで。(可能であれば椅子持参が良いと思います^^;)
何日か続けてみることで必ず見えてくるものがります。

自分以外は自分ではないのです。
自分だけでは品質保証はできません。
ものさしをお揃いにして、問題をみつけることからはじめませんか?

2022年8月6日