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ISO9001:2015 5.リーダーシップ 5.1 リーダーシップ及びコミットメント 5.1.1 一般

まず、最初にトップマネジメントが誰を決定します。
社長とは限りません。一人である必要もなく、複数名でもOKです(統一見解があり意見が分かれさえしなければ、と考えます)。

5項は決定した適用範囲の中でのトップマネジメント=意思決定者に対する要求事項です。

9001番を採用し実施するのであれば、リーダシップとコミットメントの項目を確実にすることで証明しなさい。といった要求事項です。

a.品質マネジメントシステムの効果に関する説明は自身でできること
b.会社の状況やありたい姿への方向性が一致した品質方針と品質目標を設定する
c.会社の仕事と規格の要求事項の統合を確実に行うこと
d.プロセスアプローチとリスクに基づく考え方の利用について関係者をうながして物事が速く運ぶようにすること
e.QMSに必要な人、モノ、時間などの資源が確実に利用できるようにすること
f.効果的な品質マネジメントやQMSの要求事項に適合する事の重要性を伝える
g.QMSが意図した結果を達成することを確実にする
h.QMSの効果に貢献するように人々を積極的に参画させ、指揮し支援する
i.改善を進めること
j.管理者が主管する領域でリーダーシップを発揮できるよう管理者を支援する

「確実にすること」と度々登場しますが、確実にする手段は自由なので、自社で決めていただいて構いません。例えば、『確実に10キロダイエットする事』とある場合、糖質制限ダイエットを採用してもよいですし、運動でもOK。16時間ダイエットでもよいわけです。もちろん、複合型もOKです。結果として確実に10キロやせることができればよいのです。もう一つ考慮するとするならば、どれだけの期間で10キロダイエットするかによって選択肢は変わってくるでしょう。

ISOはトップダウンの仕組みです。認証取得を決めたからには、トップマネジメントは当事者として積極的な参画が必要です。

ちなみにボトムアップの代表格は小集団による改善活動のことです。

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ISO9001:2015 4.4 品質マネジメントシステム及びそのプロセス

この項は4.4.1と4.4.2で構成されています。

まず、『プロセス』ですが、9000番の3.4.1にはインプットを使用して意図した結果を生み出す、相互に関連する又は相互に作用する一連の活動。とあります。

これ読んでしっくりくる方は、先に進んで問題ないです。
どういうこと?という方は、こう考えてみてください。
『プロセス』は仕事や業務、作業と呼んでください。フェーズや工程がしっくりくる方もいらっしゃるかもしれません。自分の仕事において、しっくりくる訳でよいです。

例えば、作業と置き換えた場合、作業はインプットを使って意図した結果を生み出す一連の活動です。

カレー屋さんの場合、”下ごしらえ”と”調理”、”盛り付け”というプロセス(作業)で構成されてい(るとし)ます。


下ごしらえをするためには、カレーのレシピという情報や、材料、器具といったインプットが必要です。そこに、料理人の調理という付加価値が加わり、アウトプットされるのは、下処理済みの材料となるかと思います。

例:下ごしらえプロセスのイメージ

次は調理のプロセスです。

例:調理プロセスのイメージ

最後に盛り付けのプロセスです。

例:盛り付けプロセスのイメージ

個々のプロセスの集合体もまたプロセスです。

赤と緑で囲った部分ですが、夫々個別のプロセスのアウトプットが次のプロセスのインプットになっている部分です有形、無形に関係なくモノづくりとはこういったプロセスの集合体です。

余談ですが、品質マネジメントシステムはこのプロセスで最終のアウトプットであるカレーの品質を顧客満足のためにどう造り込んでいくかを決めたものだと考えます。

規格ではこういったプロセスと組織全体への適用を決定することを求めています。そのうえで、8つの実施すべきことを定めています。

1.プロセスに必要なインプットとアウトプット(イメージ図参照)

2.プロセスの順番と相互関係。フローチャートのようにするとわかりやすいと思います

3.プロセスの運用と管理のために必要な合否判定基準と方法を決めて適用する事。こうなったら不合格、この範囲であれば合格、等のイメージです

4.プロセスに必要な資源を明確にして、利用できるようにすること

5.プロセスに関する責任と権限。プロセスの責任者さんでそのまま行けそうですね

6.6.1で決定したリスクや機会に取り組むこと

7.プロセスは定期的に評価し、意図した結果になるようブラッシュアップする事

8.プロセスと品質マネジメントシステムを改善する事

そして4.4.2項では、プロセスをうまく運用するための文書化した情報を求めています。ここでいう文書化は手順書やマニュアルなどのイメージです。

そのうえで、計画通りに実施したことを確信(わたくし個人的には、証明するための記録。と読む方がしっくりきます。確信で腑に落ちればOKですよ…)するための記録も求めています。

ちなみに・・・
記録の場合の文書化の表現は『確信するための文書化』とあります。
手順書などの文書化は『運用を支援するための文書化』です。
これからたくさん登場する文書化の読み分け時に参考にしてください。

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iso9001:2015 4.3 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定

まず最初に、品質マネジメントシステムの適用範囲を定めるために、その境界と適用の可能性(適用できるかできないか)を決定してね。と求めています。

適用範囲って自由に決めていいの?という印象があるかもですが、決めるときに考慮すべき内容が続いて記載されています。

一つ目が、4.1で定めた外部及び内部の課題
二つ目が、4.2で明確にした、利害関係者とその要求事項
三つ目が、組織の製品及びサービス
となっています。

これらを総合し、検討した上で適用範囲を決めてね。だそうです。

例えば、B工場が他県にあり、物理的な距離があるとします。しかし製品を作るうえでは、本社工場で加工した製品は、ほぼほぼ、B工場でのプロセスを経由し、製品になる。という場合に、B工場は他県だし適用しなくていいよね。というのは、お客様の視点で違和感がありませんか?物理的な距離に関係なく、一つの製品の品質を確保するためには、製品実現のすべてのプロセスについて適用する必要がある。と考えます。

こうやって検討し決定した品質マネジメントシステムの適用範囲は、文書化が求められています。例えば、組織図を用いる。プロセスフローを用いる。などが考えられますね。が、9001規格はマネジメントシステム規格で製品規格ではありません。よって、うちの会社たくさんの製品を作っているけど、この製品だけで9001番を適用しよう!というのも認められません。

文書化する際の媒体は、紙でなくてもデータでもよいです。また、『文書化』は『文章化』ではなく『文書化』です。図や写真、動画、限度見本なども可能です。今後もたくさん出てくる『文書化』も同様です。

次に決定した適用範囲について適用除外の要求事項があった場合についても記述があります。まず、適用除外となる製品やサービスを明確にして、適用できないと決定した規格要求事項全てについて、その正当性を証明することが求められています。

現在はほとんど適用除外とすることは少ない印象ですが、「8.3 製品及びサービスの設計・開発」に限って該当する事があるかもしれません。他の部分の適用除外は認められていません。

最後の二行には、顧客満足の向上に影響がなければ適用除外しても、規格への適合を表明してもよいとあります。

業種によっては、適用除外もありうるでしょうが、適用除外の正当性を証明するよりも、適用する仕組みを考えることの方が建設的かつ簡単な印象です。適用除外ありきで仕組みを構築するよりも、前向きな仕組みの構築が成功するカギだと考えます。

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ISO9001:2015 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解

この要求事項はお客様の要求や法律や定められた要求を満たした、製品やサービスを継続的に安定して提供するあなたの組織の能力に影響するので、明確にすべきことが記載されています。

一つ目が、組織の品質マネジメントシステムとの関係が非常に深い利害関係者です。
そしてこの利害関係者の要求事項も明確にすることが求められています。

さぁ、皆さんから見たこの利害関係者とはどのような方がいらっしゃるでしょうか?

お客様。1.適用範囲に登場しましたが、直接のお取引先もあれば、エンドユーザーといわれる直接取引はなくとも、自社の製品やサービスを使ってくださる、購入してくださるお客様が該当しますよね

従業員。自社の製品を作ってくれる従業員はとても重要な利害関係者です。お客様にご満足いただける製品やサービスを造り続けることで組織の経営が継続し、自身の雇用も安定します

外注先などの協力企業。限られたリソースをつかって自社だけで稼働する事はいろいろな意味で簡単なことではないでしょう。また、専門性の高い協力企業様は品質マネジメントシステムにとってなくてはならないビジネスパートナーであり、利害関係者であると考えます

仕入先、株主、近隣住民…まずは、皆さんの組織にとっての利害関係者を明確にしてみてください。

そのうえで、「これらの利害関係者とその要求事項に関する情報を監視し、レビューしてね」と言っています。これは、4.1組織及びその状況の理解の解説と同様です。
明確にした利害関係者とその要求事項に関係する情報をモニタリングして、変化があたらレビューしてね。といっています。

例:利害関係者と要求事項一覧表

まずは、例のような形でよいので自社の利害関係者と要求事項をまとめてみてください。不足があれば追加すればOKです。完璧である必要はありません。

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ISO9001:2015 4.組織の状況 4.1組織及びその状況の理解

ここから要求事項本文となります。

簡単に言うと、組織によって外部及び内部の課題を明確にしてね。ということですが、検討する際に考慮すべきポイントをご紹介します。

まず、あなたの会社の目的や戦略(ここでは、最終的になりたい、ありたい姿、状態)の方向性に関連する事で、品質マネジメントシステムを採用することで狙った結果を達成するための能力に影響する課題である事、とあります。

組織になったからにはこうしたり、あーなったり、結果として○○な会社になりたい、という目的がありますよね?そこでISOを採用してもっともっと良くなっていこう!とお考えでしたら、まずは現在の課題として明確にしておいてくださいね。

といった感じでしょうか

二つ目は、明確にした外部及び内部の課題に関する情報を監視し、レビューしなければならない。とあります。

ちなみに、監視は「モニタリング」のイメージです。テレビでやっていましたよね?いたずらやドッキリを仕掛けて反応や状態をスタジオで観察(モニタリング)する番組。規格では明確にした課題に関係する情報をモニタリングして、変化があたらレビューしてね。といっています。

この、レビューは9000の規格では、『設定された目標を達成するための対象の適切性、妥当性又は有効性の確定』とあります。最初はイメージの付きにくい言い回しですよね。このレビューは見直しや確認、評価、再考的な意味合いで、貴社でしっくりくる日本語を当てはめてください。規格が定義した意味と全く違わなければ大丈夫です。
このカタカナことば、社内の人が、夫々いろんな意味で使っているとかみ合わなくなるので、統一見解にするための定義づけは有効だと考えます。

規格に登場するカタカナ言葉は、訳する際にしっくりくる日本語がないからカタカナを用いて表記してあると、審査員研修の時に講師から聞いた記憶があります。(覚え違いかもしれませんが…)
これからレビューという言葉はたくさん登場しますので、ぜひ考えながら読んでみてください。

ちなみに、成果物ですが参考までに下記のような簡単な一覧表にまとめておくだけでよいと考えます。

【参考】表○:外部及び内部の課題一覧表

「好ましい要因」やら「好ましくない要因」やら登場しましたが、これは、規格本文の注記に記述があるのでご一読ください。課題を明確にする際の視点です(コラム 9001 4.1 組織及びその状況の理解もご参照ください)。ちなみに、とりあえずつくる場合は、一行目の「外部の課題」と「内部の課題」だけの表で作ってみる方が簡単だと思います。できることから、スモールスタート、スピードスタートでやってみましょう!

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ISO9001:2015 3.用語の定義

本文は一行しか書いてないのですが、ISO9001規格で使っている用語とその定義は9000:2015年版に定めているものを使いますよ。という意味です。

もし、規格を読んでいてこの言葉の意味は何だろうと思ったら、ネットで検索する前に9000番を参照してみてください。

そのうえで、もし自分たちの使っている定義と違うぞ!という場合には、自社のマニュアルを作る際に、定義しなおし明確にしておきましょう。

これって、結構…いえいえ、相当大事です。

最近よく聞くカタカナのビジネス用語。どんな意味だっけ?と考えることはありませんか?また、自分の使っているニュアンスと違う・・・と違和感がある事はありませんか?日本語の言葉も同様に、ニュアンスの理解が異なる事は結構あります。

話がかみ合わないなぁと思って確認すると結構「あっ、そういう意味で使っていたのね」ということがあったりします。

社内で使っているオリジナルの言葉や用語など、「つくった人」は「自分以外の人もみんなわかっている」と思っていても、時間の経過とともに意味が変わっていることが多々あります。
これって、仕事のやり方にも当てはまる事です。

一度に定義する必要はありません。
この後の4項からの要求事項について仕組みを整理する中で、「わかりにくい」や、「間違えやすい」、いろんな解釈ができるあいまいな用語が出てきたら、この3項の用語の定義にどんどん追加していきましょう。

参考までに見本を貼付しておきますね。
ナンバーが飛んでいるのは、オリジナルすぎてお見せできないので削除した行です。
№13、苦情・クレームの定義も貴社の定義を入れてみてください。
苦情とクレームの定義が異なれば二行に分けるほうが良いでしょう。

上記はイメージしやすいようにとした見本であって、ほかのフォーマットでもよいです。目的は、この言葉って、こういう意味であってるよね!を確認できるためのツールなのですから。

さて、次回からは、いよいよ4項に入ります!

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ISO9001:2015 2.引用規格

IS9001の規格は9001番といわれる要求事項と、9000番の基本及び用語が基本の『き』です。

上記以外にもたくさんの9000番シリーズ規格があります。まず、9000番と9001番を読んでで物足りなければ、ほかの規格を参考にしていきます。が、第三者認証制度に用いる規格は9001番ですので、まずは9001を読み込みます。

わたくし自身が駆け出しのころ、最初はさっぱりでしたが、20回くらい読んだころ、何となく腑に落ち始めました。もちろん、25年たった今でも、読むたびに新しい発見があります。

ちなみに、ISOでは記録や文書化が求められます。文書化はマニュアル化ですが、暗黙知を形式知に変換する作業とイメージしてみてください。”工場長や社長の頭の中を見える化”するイメージです。

小学校まではテスト用紙の問と答えは1枚の紙でしたよね?中学、高校と進んでいくと、問題と答えがわかれるようになりませんでしたか?
規格そのものは試験問題、マニュアルなどは問題に対する答案用紙のイメージでお考え下さい。しかも、自由度高めです。

今、ある手順書やマニュアルを、要求事項という名の問題にあわせて整理するだけで品質マニュアルが完成する事もあると思います。もちろん、そっちの方が良いことだと考えます。ISO用にわざわざつくったり、イメージもつかない他社の仕組みを拝借するよりずーっと良いです!
もし足らない部分があれば、決めていけば大丈夫です。

規格は下記のサイトで購入する事ができます
https://webdesk.jsa.or.jp

購入前にちょっと、見てみたいだけとおっしゃる場合は、以下のサイトで閲覧可能です。
https://www.jisc.go.jp/index.html

久しぶりに、アクセスしましたら個人情報を入れなければなりませんでした。
怪しいサイトではありませんが、利用規約を読んでご活用ください。

要求事項を正しく理解するためにもとても重要な9000番規格、一度お目通しくださませ。

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ISO9001:2015 1.適用範囲

ISO9001の認証を取得されている企業さまやこれから検討されている企業様に、効果に着目した規格要求事項の理解や仕組みの考え方についてご紹介してまいりたいと思います。

実は、わたくしのクライアントでも、ISOの運用効果の視点で意見が分かれるところがござます。効果がないとおっしゃる場合、QMSの仕組みがうまく機能していないことが最たる原因です。なぜ、うまく機能しないのか?
自社の仕組みになっていないケースが多いのです。コンサルにすすめられたから、本に書いてあったから、インターネットで拾った資料で作ったから・・・など背景はあるようです。

もし、「上手く回ってないかも?」と、お感じでしたらぜひ、この機会に見直しをやってみませんか?少し時間は必要ですが具体的に動けば、具体的な結果も見えてきますよ。

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まずは、規格要求事項「1.適用範囲」から見ていきたいと思います

適用範囲とは、ISOを組織が運用するか、否かの判断基準的なものの記述が最初にあります。

組織はお客様の要求事項やコンプライアンスを満足する製品やサービスを提供し続ける能力を事実をもって証明する必要がある場合

組織がQMSの改善プロセスを含めた仕組みの効果的な運用と、お客様の要求事項や適用される法律や、業界の決まり事、ルール、基準などへの適合を通じて、お客様満足の向上を目指している場合

以上の2つの側面について、そうする必要があるな!という場合は、ISO規格の要求事項はきっとお役に立つと思います。しかし、「いやいやうちにはその必要はないよ」という場合は、残念ながら効果は期待できないかもしれません。

ISO規格は2000年版の改定で、製造業だけでなく、サービス業にも適用しやくすく見直しが行われました。

あらゆる組織に適用できることを意図している。と言い切っているだけあって、汎用性は高いのですが、それゆえいろんな解釈ができます。いろんな解釈ができるということは、いろんな考え方があり、まとめる(社内で共通認識や統一見解とする)のも大変かもしれません。

まずは、「製品及びサービス」について、自社の製品は何か?サービスの取扱いはあるのか?明確にしてみて下さい。
もしかすると、製品のみ、サービスのみかもしれません。
この「及び」なのか「のみ」なのかは、仕組みの構築に大きく影響します。

次に「お客様」です。規格には「顧客」と記載してあります。
「BtoB」「BtoC」などの取引形態や、消費者はエンドユーザーで、直接取引しているのは、商社や企業、というケースもあるでしょう。

たとえは、漬物を入れるパッケージを作っている会社の顧客は、漬物屋さんですが、その漬物を仕入れる小売店(スーパーや商店)、小売店から購入するエンドユーザー的な消費者と顧客も単一ではないケースが考えられます。ここも今後の仕組みの構築で、とても大事なポイントです。自社のお客様、しっかり洗い出してみてください。

ハイレベルストラクチャーにより、いろいろな規格が同じ構成で発行されています。今回9001規格でご紹介していますが、規格にとって、組織の適用範囲についても見解がわかれるところです。9001の認証取得をどこまでの範囲で行うのかということも、最初に決めておくべき重要なポイントです。

さあ、ここからがスタートです!

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コラム 9001 4.1 組織及びその状況の理解

R6年元旦に発生した能登半島地震で、被害にあわれた皆様へお見舞い申し上げます。
ひと月以上たつというのに避難先でご苦労されている方々の心労を思うといたたまれません。
一日も早く日常が取り戻せますことを心よりお祈り申し上げます。

平成28年の熊本地震のあと、今回のテーマの要求事項である外部課題に、地震などの天災による生産活動の停止というものが加わりました。
わたくしの関与先でも、震源との距離によって復旧までの時間は大きく異なりましたが、翌日から一部の生産活動を再開した企業様もありました。
建屋の損傷がひどく、修理と作業スペースを確保することに多くの時間と労力を割かれている企業様もございました。

地震後も余震も長引きましたが、徐々に震災前の状態となりました。二ヶ月過ぎる頃には、わたくしの関与もほぼ地震前の稼働状況に近い状態まで立て直されました。この間、天災の被害による納期の調整はご理解いただけても、現場で生産される様々なモノを待っているお客様が全国にいらっしゃることを再認識しました。

「お約束した期日に、お約束した数量の適合品をお届けする」という、当たり前のことを実現するために、日々改善を行っているのですが、天災は致し方ない…と、あきらめるわけにはいきません!
熊本地震から時間は流れ8年。少し、地震に対する意識が薄れていたかもしれません。

もし、地震が起きたら…
もし、台風が直撃したら…

と、もしも…に備えておかなければならないと、できることを考えている最中です。
まずは現場を見て、問題を見つけてみようと思います。

あるべき姿は、「お約束した期日に、お約束した数量の適合品をお届けする」お届けできる体制であること。今一度、最悪の状態を想定しながら備えを考えてみたいと思います。